第1章 もう一人の男

トッケビ2次続編 最終話 リロード

=カフェに1組のカップルがいる=彼女の方は、彼氏にペアルックで用意したブレスレットをはめてあげて喜んでいる うれしくないの?=彼女は感想をせがんだ ・・うれしいよ=彼氏は本当にうれしかったのだが、声も小さく表情も少なかった =彼女は彼氏が期待…

トッケビ2次続編 第23話 旅立ち

=数十年後の現代=サニーは病室のベッドの上にいた=余命がもう残り少ないと言われ、親族が集められている=サニーはスカーフの男が去ってから、シン達のいる街には戻らなかった=そのまま、男が去った地で暮らし、家族を持って歳を重ねた 悲しむことはない…

トッケビ2次続編 第22話 無我

=男は暗い場所に浮いていた=上も下も、奥行きもわからない空間にいる 俺、死んだのか? 俺はもう、なくなるんだよな? =男は自分の存在が消える事を自覚しながら、その場所で赤い服の女と対峙している =女は黙っている 最後の頼みを聞いてくれないか?サ…

トッケビ2次続編 第21話 大切な人

声?が・・・ =男は自分の声が自分の耳に入った事に気づくのに少し間があった =男は刃から伝わる感触で、サニーがまだ刃を抜こうとしているのが分かり、我に返った =刃を握ったサニーの手を上から片手で握り、 離せ、いますぐ手を離すんだ! =サニーは決…

トッケビ2次続編 第20話 導き

=あれから、数ヶ月が経過していた=サニーも老婆に言われたものの、もう、言われた方角の先近くまで来てしまっている 海を渡れっていうのかしら。。。。 =サニーは夜の公園のベンチに腰掛け、一人、愚痴っぽくなっていた =周りを見渡すと、見覚えのある数…

トッケビ2次続編 第19話 共悲

=サニーはまだ、男を捜せずにいた あ〜、、もう、どこに居るのかしら私はここに居るのに =カフェで一人、ボンヤリと空を眺めていたその時、突然空が暗くなった あら?、今日はこんな予報ではなかったはずなのに・・・ =分厚い雨雲が瞬く間に空全体覆い、…

トッケビ2次続編 第18話 決心

=サニーは自宅を引き払う準備を始めた 本当にこのお値段で良かったですか?もう少し高く購入頂ける方を探せますが=不動産屋は事情があるようには思えたが、世間相場よりも安い価格で契約してもらった事に逆に恐縮していた いいのよ急いでいるからそのかわ…

トッケビ2次続編 第17話 メッセージ

=男はサニーの自宅の玄関の前にいた =サニーに会うため、店に行くかどうか考えたが=死神に会う可能性もあったので、自宅を選んだ =ポケットからメモを取り出し、最後に伝言を残そうとした=・・・が、すぐに止めた =自分が消えると、このメモも消えるだ…

トッケビ2次続編 第16話 帰還

=サニーはいつも、店の場所から同じ場所を気にかけていた=死神とスカーフの男とが、定期的に会いにくるからだ=死神にはまだ、記憶がある事を打ち明けていないが、スカーフの男とはすっかり打ち解け、いつも軽く手を振っていた =今日、二人とは違う男がそ…

トッケビ2次続編 第15話 問答

今日はずっと楽しそうね=赤い服を着た女がそういって、後ろから男に声をかけた なんだ、いたのかずっと聞いていたんだろ?趣味が悪いぞ=男は仕方がないとはいえ、ちょっと不機嫌だ あなた、恨んでいないのねずっと、誰も許していないと思っていたわ=女は…

トッケビ2次続編 第14話 思い

最後に聞いていい?=サニーは椅子に浅く座りなおし、背筋を少し伸ばして尋ねた 私も含めてだけど、、、私の過去世での兄(シン)や、王の事は恨んでいないの?きっと当時、妹さんやあなたの大事な人達は皆、自分たちが望まず、巻き込まれた形で辛い経験をし…

トッケビ2次続編 第13話 絶命

<男の妹の名>!、どこにいる!=男は炎の中、妹を必死に探した =一番奥の部屋に着いた時に、男は呆然とした=そこには何人もの人が殺され、山ずみにされていた なんてことを・・=男はなぜか怒りから覚めてしまい、ぼう然と立ちすくんでしまった =その死…

トッケビ2次続編 第12話 罠

(何か変だ)=男はいつもと違う空気を感じていた =シンの軍隊は王のいる王宮に向かっていた=いつもなら勝利を祝い、シン達をねぎらう出迎えがあるはずなのに、誰もいない =馬をおりて先頭を歩くシンに、男はかけよった おいシン、何かおかしいぞ=男はシ…

トッケビ2次続編 第11話 異端の者

=男はスマートフォンをポケットにしまうと=リラックスしはじめて、首に巻いているスカーフを外して、雑にテーブルにおいた お礼がまだだったなシンの花嫁のこと、ありがとう=男はメモに書いて、深々と頭を下げた いいのよ私だって、ずっと彼女とは会いた…

トッケビ2次続編 第10話 王との出会い

シン!、はやかったな=出迎えるはずの人が先にきていた=いつものように、男は気さくに声をかけた オイお前!シン様になんて口の聞き方をするんだ!いつも言ってるだろう!=横にいる重臣の男が、怒っている いいんだ、こいつは永い付き合いだから=シンは…

トッケビ2次続編 第9話 幸福な時間

=サニーと男はカフェに入って、=4人掛けのテーブルで向かい合って座った =サニーは注文を済ますと、自分のカバンからスマートフォンを1台取り出し、 これ、預かって頂戴!=と、男に見せた 今日、これを渡したかったのよあなた、電話はできないけど、メー…

トッケビ2次続編 第8話 休息

=サニーは普段より少し心が高ぶっていた=自分でも何時ぶりだろうと、そう考えながら仕事していた=人を待つこの時間を、とても楽しんでいるようだった =スカーフの男が店の前にあらわれた ごめんなさい!ちょっと急用なので、後はよろしくね!=サニーは…

トッケビ2次続編 第7話 再会

=サニーは自宅の前に、トラックがとまっているのが見えた もう来てるのね=少し、早足になった =サニーがトラックのそばに近づくと、脇からサニーより少し若い女の子が顔をのぞかせた 大家さんですか? !!!!・・・・ =サニーは目を丸くした=その子は…

トッケビ2次続編 第6話 束の間

=サニーは家路を急いでいた=サニーが信号待ちをしていると、そこに高級車が1台止まり、中の男が声をかけてきた 久しぶり!=その声にサニーは驚いた =その声の主は、以前に兄と死神を世話をしていた財閥の御曹司、ドクファだった=サニーは、実はドクファ…

トッケビ2次続編 第5話 自責

=サニーはうつむいたままだった=男も勿論、サンを困らせたかったわけではなく、申し訳なさそうにしている=慰める言葉も見つからず、男は話を変えた シンの嫁さんには会っているのか?=そう書いたメモをサニーに見せた=男はウンタクの事を、シンの嫁と呼…

トッケビ2次続編 第4話 妹

ねえ、兄様=その兄妹は縁側で少し離れて並んで座っていた シン様って結婚しないのかしら?誰か気に入っている人がいるって聞いた事がある?=男は自分の妹がシンに恋い焦がれている事を知っていた は?、そんなの俺が知るわけないだろう?=男はじゃけに答…

トッケビ2次続編 第3話 声のない使者

=サニーは興奮している どうしてあなたはここにいるの? =男は何も答えなかった=服のポケットに手をいれ、紙と使い古した小さなペンを出して何かを書いた 俺は、口がきけないんだ =男はそう書いたメモをサニーに見えるようにした=サニーの目が大きく見…

トッケビ2次続編 第2話 再び

=普段は死神が立っているはずのその場所に、違う男が立っている事にサニーは気がついた=いつもは見ないフリをしていたが、風貌が違うので死神でないとわかりジッと見た =その男は長身で細身だか貧弱な感じはない=髪は切るのをめんどくさがっているのか、…

トッケビ2次続編 第1話 赤い服の女

=花嫁は記憶をどんどん失いはじめていた=なんとか忘れまいと、必死にノートに書きなぐっている これが運命なのよ =いつからいたのか、女が一言答えた =男の目には止められない涙があふれていた =心からの声で、叫ぶ 運命だと?いい加減にしろもてあそぶ…

トッケビ2次続編 プロローグ もう一人の男

わが主(あるじ)、キム・シン。。。どうして周りを傷つけている事に気がつかないんだ900年経っても少しも変わらないじゃないかそれが愛だと?花嫁が。。。あいつがあんなにも悲しんでいるじゃないか。。。記憶がなくなるって事を知って、安心してやって…