トッケビ2次続編2 第17話 決闘

「目的はなんだ?」
シンは神父が持つ剣を見ながら、聞いた
「目的?。。そうだな、これでやり直すんだよ」
「何を?」
「・・・お前の人生だよ」
「俺の?何がやり直せるんだ?」
「花嫁との人生だよ!」
そう言うと神父は、シンの胸に剣を真っすぐに向けた

 

「やめろ!お前のやろうとしている事がさっぱり分からないぞ」
シンは後ろに下がりながら身体を横に向けてギリギリでかわし、剣を持つ神父の手首を掴んで抑えた
「ほお、流石だなシン、なまっちゃいないなあ、、、」
神父の前のシンの顔は数十センチほどしか離れていない
「ただ、残念だよ、知っているだろ?シン、俺の方が強いって事を!」
神父は剣から離した片手ですぐに、シンの肩を背中側から掴み、そのまま投げ飛ばした


「っグ。。。」
シンは倒れこんだ所ですぐに身体を返すと、神父の足元から少し離れて起き上がった
「ああ、覚えているさ、お前の強さはな、、、」
シンは顔つきが変わり、睨むように神父を見た

「お?やる気になったかシン! そうでないとこっちもやりにくい」
神父はもう一度剣先をシンに向けて構えて、突っ込んでいった
シンは先とは違う方向で剣をかわし、そのまま神父の脇に手をいれて背中側に神父の身体をやると、そのまま大きく投げ飛ばした
「ふう、、ああ、確かにお前は強かったよ、ただな、攻撃がいつもワンパターンなんだよ」

 

「あっはは、、」
神父は片手で剣を握り地面に背がついた状態で空を見て、笑った
「そうだな、自分でもわかっているんだよ、攻撃に芸がないのは
昔からそうだが、それは自分が相手に通用するかどうか、とことんやりたいからなんだよ」
神父はそういって立ち上がるとまた同じ構えでシンの方を向いた
「本気のようだな・・・」
「ああ、マジだ」
二人は間合いをはかりながら、お互い、睨み合った
ジリジリと神父は間合いをつめていった、その時、後ろの石段を上がってくる人の気配がした

 

(誰だ?こんなところに?)

 

「なにをしているですか!二人とも!!」
シンは神父の向こうにいる声の主に驚いた
「お前・・どうしてここに?」
神父はシンのその表情の変化に意表を突かれ、そのまま後ろを振りかえった

「!死神か?お前、なんでここに・・」
そこには死神の生まれ変わりである男が立っていた


「気になってきたんですよ
そんなことより、何を持っているですか、神父さん!」
男は神父の持つ大きな剣を見て顔は少しおびえたようにしているが、声は大きく強かった

「お前には関係のない・・・今は関係がない事だ」
神父は剣をシンの方へ向けて牽制しながら、男の方を視界に入る程度に顔を向けて言った
「邪魔って・・・その剣でシンさんをどうするつもりですか」
「見てりゃ、わかるよ」
神父はそういうとまた、シンの方を向いて構えた
シンもそれがわかり、両手を前にやり身構えた

 

「神父さん、やめてください!」
男は強く懇願した
「黙って見てろ、嫌なら目をつむってろ」
神父は吐き捨てるようにして相手にしなかった
男がそれ以上話さないようだったので、神父は奥歯を噛み締め剣の柄を両手で絞るようにして腰を落とし、シンの方へ間合いをつめた

 

「や、、やめ、、、やめろと言っているんだ!」
男の声色がかわった
その瞬間、男は神父の首元を掴むと、片手で神父を放り投げた
神父は遠くに飛ばされた
「っ痛・・・、なんだいったい、、」
神父は地面に転ばされた状態で口にはいった砂を吐きながら起き上がろうとした

 

「大丈夫か?」
「・・・死神、、、お前、死神なのか」
シンは男の名を死神と呼んだが、それはアダ名としてではなく、本名としてだった
「みたいだ・・・久しぶりだな、どうなっているだよこれ?」
男は生まれ変わりの前の死神の人格になっていた
「ところでアイツはいったい誰だ、なぜお前を殺そうとしている」
「いや、、それが俺もどうも分からない」
「そうか、、、だったら、とりあえず仕末してしまおう」
そういって、男は振り返り、神父の方を見た

 

「おいおい、なんだよ急に
お前、かわっちまったのか?」
神父も目の前の男が別人である事はその雰囲気ですぐにわかった
「お前だと?今、俺のことをお前と呼んだか?
なんだ、馴れ馴れしいやつだな
貴様こそなんだ、人間の分際でわきまえろ」
そういって、神父に殴りかかろうと詰め寄った


「ん?」
しかし、、、死神のその腕は上がらなかった
先に神父を投げ飛ばした時に折れてしまっていたのだ
「なんだこの身体、弱いな」
死神は重くぶら下がる動かない腕を邪魔だと思ったのか、その自分の折れた腕を反対の腕で引きちぎろうとした
「おい死神!やめろ!!お前のその身体はもう普通の人間のものなんだ
優しくあつかえ」
シンは死神にあわてるように言った
「そうか・・・仕方ないなあ、じゃあ、このままこっちの腕だけでやるか」

 

「ちょっと間抜けなところは、今も昔もかわらずだな」
そういうと神父は死神の方へまっすぐ突っ込み腰のあたりを掴んで肩に担ぎ、そのまま地面にたたきつけた」
「っグ・・・」
死神の身体は軽くバウンドしたように見えた
「身体が普通の人間なら、痛みは同じだろう?」
神父はそういって、先に投げられた時に落とした剣の方へ歩いていった
その時、神父は背中に重みを感じた

 

「残念、痛みはないみたいだ」
死神は背後から神父に覆いかぶさり、使える方の腕で神父の首を締めた
「ググ・・し、しつこいぞ」

「貴様の事は知らないが、その剣の事は知っている

それに、それはこの場所で振りまわしていいようなオモチャじゃないんだよ」

死神はそのまま締め上げていった
神父はすでに肩膝をついて剣の柄をつかんでいた

柄の先を死神の身体の方へ向け、脇腹に向かって強く付いた
「っウ・・・」
死神は締めていた腕をゆるめてしまい、シンのいる方へ投げ飛ばされてしまった

 

「大丈夫か?」
シンは死神を気遣い、起き上るのを手伝おうとした
「痛、、痛い、、、あれ?どうしたんだろう?
シンさん、僕の腕、どうかなっちゃいましたか?」
「え?お前、元にもどったのか?」
「元に?あれ、なんで僕倒れているんだろう・・確か、神父さんがシンさんの事を・・・痛!」

「お前、どうしてここに俺たちが居る事がわかったんだ」

「サンです、、彼女が何故かあの木箱を持っていたので聞いたら、ここに居るんじゃないかと教えてくれたんです・・・」
「彼女が木箱を?そうか。。後でゆっくり聞くよ、ありがとな、ここで横になってろ」
シンはそういって、男を壁にもたれさせて神父の方を向いた

 

「ああ、余計な体力使わせやがって、、、、
場所のせいか、、それともこの剣の影響なのだろうか、、
まあいい、邪魔者がいなくなった事だし、再開しようか」
神父は両手で剣の柄を握り返した

 

「なあ、ちゃんと事情を話してくれよ、何をしようとしているんだお前は、、、
何が俺のためになるっていうんだ」
シンは少し冷静になっていた
「・・・こういうの、冥土の土産にっていうんだよな
殺される理由か?教えてやるよ」

 

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