トッケビ2次続編2 エピローグ 子供たち

「シン!まだ?用意はできた?」
「お坊っちゃま、いい加減に呼び捨てはおやめ下さい!」
執事は、男の子をしかっていた
 
「いいじゃん、別に・・ホントいつもうるさいなあ、もお。。」
 
バシッ!
 
「あ痛!」
「言われた事をちゃんと聞け!身内でも礼儀は必要だぞ」
 
シンが後ろから、平手で軽く頭を叩いた
 
「なんだよ、身内って親子じゃないじゃん、別に」
「血の繋がりなんて関係ないんだよ、それが大人の役目なんだ」
 
シンは赤い服の女の子供。。神父との子を家に引き取って一緒に暮らしていた
 
「さあ、出かけようか、今回はしばらく家には帰ってこないからな」
「どこにいくの?」
「探しにだよ」
「何を?」
「お前の父さんに決まっているだろ」
「また? そういって出かけて、いつもみつからないじゃん」
「今回はちょっと特別なんだよ、ほら、いくぞ、妹を呼んでこい!」
「え?あいつも連れて行くの?」
「ああ、なにか問題でもあるのか?」
「連れて行っても、どうせ何にも喋らないから面白くないんだもん」
「それは、お前が面白くないから喋りたくないんじゃないか?」
 
シンは優しく微笑みながら、少し意地悪く言った
 
「・・・なんだよ、それ、、、わかったよ!
お〜〜い!もう出かけるってさ、早く来いよ、耳は聞こえてるんだろう、出てこいよ〜」
男の子は部屋のドアの方向に向かって大きな声で誘った
 
カチャ
 
ドアのノブがまわって大きめの部屋の扉が開いた
両手でつかんだドアノブから手を話し、男の子と変わらない背丈の髪の長い小さな女の子が出てきた
 
「・・・・」
 
カチャ
 
女の子は黙ってドアをしめた
 
「さあ、行こう!」
シンは男の子の手を掴み、もう一つの手を女の子の方へさしのべて言った
女の子はその手をとって、一緒に家を出た
 
 
********************
 
 
女は消える寸前まで、微笑みを絶やさなかった
 
(ああ、また会おう)
 
シンは自分の子を愛おしく抱えている女が消えて行くのを、最後まで見守った
女は完全に消え、シンの手にはシスターの衣類の上にある小さな産まれたての子供だけになった
 
・・・・だけのはずだった
 
(・・・?)
 
シンが立膝をついて抱える子供の下の方、衣類の中で小さな盛り上がりが残っているのに気がついた
シンはその上に軽く手をのせた
 
(!!!)
 
手のひらに何かの気配、、、暖かさを感じる
 
(まさか!)
 
シンはなぜかそこに弱々しさを感じ、そっと衣類をどけた
 
(・・・)
 
そこには、もう一人いた
泣き叫ぶ男の子とは違い、
静かにジッと、小さく丸まっている女の子だった
 
(また、兄妹になって産まれたんだな・・・)
 
シンはその子も一緒にかかえ、その場を立ち去った
 

 

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第1章