トッケビ2次続編 第3話 声のない使者

=サニーは興奮している


どうしてあなたはここにいるの?

 

=男は何も答えなかった
=服のポケットに手をいれ、紙と使い古した小さなペンを出して何かを書いた

 

俺は、口がきけないんだ

 

=男はそう書いたメモをサニーに見えるようにした
=サニーの目が大きく見開いた
=男は書き続ける

 

久しぶりだな、サン
元気そうだな
どうしてここにいるかって? 。。。

 

=男は少し考えてから、

 

俺もトッケビだからさ

 

=サニーは困惑を隠せないようだった、、、数年前、トッケビである兄を「また」失ったのに、目の前の男は知っている昔の顔のまま前に現れ、自分をトッケビだと言う

 

トッケビは一人だけだと思ったかい?
これだけ広い世界を一人でまかなえるわけないだろう
死神どもでさえ、あんなに沢山いるんだぜ

 

=サニーは泣き出した
=自分だけが記憶を残していて、その内容をなんとかいつも考えないようにし、死神を見ても知らない人のふりをして我慢をし続けていたせいで、一気に感情があふれ出た


今までどうしてたの?兄さんも以前は、ここに。。。。

 

=サニーは言葉につまった

 

シンの事は知っているさ、ずっと見ていたからな
花嫁のことも


=男は全部知っていた

 

=サニーはサンであった頃の当時のすべてを思い出していた
=涙を自分の手でふいて、男に尋ねた


妹は一緒なの?

 

=男にはひとり、歳の離れた妹がいた
=サンが妃になるまで、サンのそばにいつもいた

 

=男は妹の事を聞かれ、一瞬で顔が苦渋の表情にかわった


あいつは、ここには居ないよ。。。

=少し書くペンが止まった、そして

 

あいつの命は、俺が奪ったんだ
だから会う資格もないんだよ、俺には

 

=サニーは何も反応できなかった
=自分と兄が王に殺された時、この兄妹にも何かあったのかは想像ができたからだ


ごめんなさい


=サニーは心の底から申し訳なさそうに、小さい声で言った

 

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