トッケビ2次続編 第15話 問答

今日はずっと楽しそうね
=赤い服を着た女がそういって、後ろから男に声をかけた

 

なんだ、いたのか
ずっと聞いていたんだろ?趣味が悪いぞ
=男は仕方がないとはいえ、ちょっと不機嫌だ

 

あなた、恨んでいないのね
ずっと、誰も許していないと思っていたわ
=女は男が過去に経験した事をどう思っているのか、サニーとの会話ではじめて知った

 

=男は答えた

恨みようがないんだよ
相手が・・誰ももう、いないんだから
その時の事を思い出した時、でてくる感情は怒りじゃなんだ
・・・・悲しみだ

 

=女は答えた

そう・・・それなら、、

 

=男は女の話を遮った

寂しいわけじゃない、悲しみだ
わかるだろ?
自分だけの感情なんだよ

怒っている間の方だ楽だったよ
「外」に感情が向いている方がそう、楽だった

 

=男は続けた

もし、腹を立てているっていうなら・・・それは、神に対してだけだよ
「罪」ってなんだ?「罰」ってどうして受けなければいけない?
楽しいだけの人生ってのは、用意されていないのかい?・・

 

=男は一瞬だまり

お前に言っても仕方がないか・・・
もし、お前が神と知り合いなら、いちど聞いてみてくれ
俺には、どうしても理解・・・納得ができないんだ

 

=男は少し、感情的になっていた

頼むからサンやシンの嫁には、もうこれ以上、嫌な思いをさせないでくれ
あいつらは「今」を生きているんだから
それが叶うなら、俺は、神に祈るよ

 

=女は答えた
神は取引はしないわ

 

=男は答えた
取引か・・・それなら、罰を受けるのが罪人なら、罪を犯した故の罰として与えられるって事だろう?、それは取引って言わないのかい?
そういうところが、俺は好きになれないんだ

それに、誰もが過去の罪滅ぼしや未来でしか手に入らない幸福ってもんを夢見る事しかできなくなるじゃないか?
せめて。。今世だけで幸せで終われる運命を、最初から約束しておいて欲しいよ

 

=男はそういって、女の前を去った

 

(そうね、確かにそうよ。
ただね、あなたは勘違いしているわ。
罰を与えるのは神ではないの。それに神は助ける事もできないのよ、見守るだけの存在だから。)

 

=女は男にそう告げようとしたが、口には出さずその場を立ち去った

 

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