トッケビ2次続編 第16話 帰還

=サニーはいつも、店の場所から同じ場所を気にかけていた
=死神とスカーフの男とが、定期的に会いにくるからだ
=死神にはまだ、記憶がある事を打ち明けていないが、スカーフの男とはすっかり打ち解け、いつも軽く手を振っていた

 

=今日、二人とは違う男がその場所に立っていた


=長身で髪は長く、身なりは古代の衣装のような服装をしている
=サニーは最初、死神かと思い、見ないふりをしていた
=ただ、その視線がなんだかいつもと違うので、遠くに景色を見るように相手を見てみた

 

(・・・・!!兄さん?)

 

=そこには、シンが立っていた
=サニーは思わず手に持ったものを床に落としてしまい、あわてて目をそらし、振り返って背を向けた

 

(兄さんが戻ってきた・・・)

=サニーの目には、涙が浮かんでいた

 

=その時、スカーフの男は自分の身体の異変に気がついた
=ガラス越しに映る自分の姿が、足下から薄くなってきている

 

(!!・・誰だ・・・別のトッケビが来たのか?)

 

=男は最初、シンが戻ってきたとは思わなかった
=ただ、自分の身体が見えなくなるという事は、別のトッケビのテリトリーであるこの場所に「主」が今、存在しているという事は理解していた

 

ピピピピ・・ピピピピ・・

=男のスマートフォンにメールの着信が入った

 

=勿論、サニーからだ

どこにいるの?兄が今、店の前に現れたの

 

=男は驚いた

(シンが?シンが帰ってきたのか!)

 

=男は自分が消えていく姿を見ながら驚き、焦ってもいた
=自分が次にどう行動して良いか分からなくなっていた

 

=サニーは男から返事がないので、ずっとソワソワしている
=サニーもまた、どうして良いか分からなくなっていた
=その時、別の心配が頭をよぎった

 

(あの人・・・いなくなるんじゃ・・)

 

=サニーはスカーフの男とシンが同じ場所にはいられない事を、以前聞いていたから分かった
=すぐに、男に預けたスマートフォンの場所をGPSを利用して調べた
=サニーは男の所在がわかるようにと、スマートフォンを渡した時に設定をしていた

 

(え?私の自宅??)


=男に預けたそのスマートフォンの位置情報は、サニーの自宅を指していた
=サニーは嫌な予感がした
=涙をふいて、店のスタッフに声をかけた

 

ごめんなさい!今日は、急用ができたから先に失礼するわ

 

=そういって、サニーは自宅へ向かった

 

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